毎日のようにニュースで報道される「振り込め詐欺」と呼ばれる高齢者をターゲットにした詐欺事件。
その手口の多くは、金融機関を騙ってキャッシュカードとその暗証番号を引き出そうとするもののようです。
「自分は歳を取ったって、さすがにそんなのには騙されない」と思っていたのですが、あることをきっかけにその考えが少し変わりました。
岡田斗司夫さんの動画を見た
暇なときにはユーチューブのお気に入りチャンネルを見ることが多いですが、そのお気に入りに最近加わったのが岡田斗司夫さんのチャンネル(切り抜き動画)です。
その中の「【ゾっとする話】これから日本はマフィア化していく説」というのを見たんです。
リンクを貼っておきますのでご興味のある方はご覧になってみてください。(動画へのリンク)
要点をまとめると以下の通りです。
- 報道では、振り込め詐欺は既存の反社会勢力が糸を引いているように言われているが、実態はもっと「マフィア化」している。
- 「マフィア化」しているとは、つまり、われわれが日常の生活で利用している様々なサービスを提供する企業や官公庁の中にマフィアのメンバーが紛れ込んでいて、そのメンバーに個人情報を簡単に抜かれてしまうリスクがあるということ。
- 抜かれる個人情報には、家族の名前、年齢、職業(勤め先)なども含まれる。
なんか、これを読んだだけで「ゾっと」しませんか?
例えば、自分が資産を預けている銀行や証券会社にそのメンバーがいれば、資産額も知られてしまうし、オンラインバンキングのIDやパスワードも簡単に抜かれるでしょう。
手口も巧妙化していくと考えられる
今の50代、60代の人は平均的にITリテラシが高いので、「後期高齢者」になっても最新のIT機器を使い続ける可能性が高いでしょう。
固定電話に非通知でかけてくるような手口には引っかからないかもしれません。
また、キャッシュを使うこともほとんどなくなるでしょうし、キャッシュカードもなくなる日が来るかもしれません。
しかし、騙す側からすれば、ターゲットの属性が変われば、手口を変えてくるだけです。
だまされる側が日ごろ平和にのんきに暮らしている間に、騙す側、つまり格差によって貧しい生活を強いられている層は必死でだます手口を考えているわけです。
それに先ほど書いた通り、個人に関する情報をあらゆるところから抜かれるわけですから、「あなたを騙すだけの専用の手口」を考え出すかもしれません。
例えば、1億円近い金融資産を持っている80過ぎの一人暮らしの老人がいることがわかったら、明日の生活費もままならない飢えた狩人からすれば、何とかその資産を横取りしたいと思うはずです。
どうすれば防衛できるか
世間でよく言われている振り込め詐欺の防衛法としては、「固定電話には出ない」「家族や銀行にこちらから折り返して確認する」などが有名です。
しかし、この先だます側も手口も進化していくであろうことを考えると、10年後、20年後には通用しないでしょう。
家族や知人の協力を得ることも大事です。しかし、そもそも本人に「騙されている」という自覚がなければ、家族や知人を頼ろうとする判断もできないかもしれません。
一つの確実な防衛策
ではどうやって防衛すればよいのでしょう。
一つ確実な防衛策といえるのが、「そもそも高額の金融資産を持たない」ということだと思います。
「いやいや、金融資産がなければ、働かなくなった老後の生活費はどうするの?」
ごもっともな疑問です。
そこで考えたいのが、「年金受給開始年齢をぎりぎりまで先延ばしにする」ということです。
65歳が標準的な受給開始年齢といわれていますが、自分で手続きをしなければ受給は開始されません。
1か月先延ばしにするごとに毎月の受給額が0.7%上乗せされます。65歳から受給する場合に比べて
- 70歳から受給なら、42%増額
- 75歳から受給なら、84%増額
となります。
ですから、手持ちの資産で十分生活できる間は年金受給の手続きをせず、そして、そろそろ不安かなと思った時点で 受給を開始すればよいわけです。
自分で資産を管理する代わりに、国に管理してもらうというイメージですね。
年金が破綻するなんてリスクも否定できませんが、高齢になった自分が騙されるリスクと天秤にかけてどちらの可能性が高そうかという判断になると思います。
年金繰り下げには、年下の配偶者の加給年金が受け取れないなどのデメリットもあるようです。(「加給年金も欲しいという人は、厚生年金は65歳から受け取り、基礎年金だけを繰り下げると、加給年金を受け取ることができる」そうです。)
ただ、損得というよりは、死ぬまでもらえる年金額をできるだけ上げて、長生きリスクに備えた方がよいとも考えられます。
その他
子供のいらっしゃる方なら、子供に生前贈与して、子供に養ってもらう手もあるかもしれませんね。
もちろん、お子さんを信用できる、という場合に限られますが・・・。
投資と人生は自己責任で。
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