ハイテク巨人は、今後出現しにくくなる?

しばらく更新サボっていました。すみません。

時間がなくてサボっていたというよりも、時間はあったけれども書きたいネタがなかったというのが本当のところです。

今日、WSJで気になる記事を見つけたので、記録もかねて取り上げておきます。

シリコンバレーの「破壊者」 互いにつぶし合う皮肉

要約すると次の通りです。

  • シリコンバレーの新興企業は「破壊者」として、既存の業界を破壊してきた。
  • しかし最近では、既存業界を破壊するだけでなく、「破壊者同士」がつぶし合うようになってきた。業界が未熟な段階で激しい競争を強いられる「二重のジレンマ」に陥っている。(例として、ウーバーとリフトの競争、食材・食事の宅配業界が挙げられています。)
  • このつぶし合いの原因は「低金利を背景に大口投資家がリターンを生み出そうと懸命になり、かつてなかったほど新興企業に資金をつぎ込んでいる」ため。

先行者利益を得て、このような「つぶし合い」から逃げ切ったよい例が、アマゾンです。

仮にアマゾンの創成期に、ウォルマートなどの小売り大手が同じようなことを仕掛ければ、今のアマゾンは存在しなかったかもしれません。

事実、東南アジアや南米のいくつかの国では、ローカルのEコマース会社がシェアを握っており、アマゾンの出る幕がない事例もあります。また、アリババのいる中国でも、アマゾンの進出は難しいでしょう。

しかし、欧州、北米、そして日本では、今後アマゾンの牙城が崩される可能性はとても低いでしょう。

(関連記事)アマゾンだけは「特別」と思う理由。アマゾンの「賃貸住宅」も?

たしか20数年前には、Yahooで検索をすると、検索結果に”Powered by Google”なんて書かれていたものです(そして、「ゴーグル」なんて呼ばれていたりもしました・・・)。YahooがGoogleを侮っていたのかもしれませんが、その時に本気で買収するなりしていれば、今のYahooとグーグルの立場は全く違っていたかもしれません。

既に急成長しつつある、民泊(エアビー)、相乗り(ウーバー、リフト)、宅配(ウーバーイーツ)、そして今後急成長するであろう、自動運転、ドローン、EVなどの分野で数々の新興企業が現れてくるでしょうが、「先行者利益」を保ったまま「王者の椅子」を獲得するのは難しいと思います。なぜなら、すぐに競争が激化するので。

というわけで、投資先としての「ハイテク巨人」は、アマゾン一択なのかな、と思っています。

今私の頭の中にある理想のポートフォリオは、だいたい以下の通りです。

  • ワイドモートがあり、安定して利益を上げる企業。UNP、PM、FAST、WMなど ― たくさん。
  • アマゾン ― 少し。
  • VOOなどのインデックスファンド ― 少し。ただし、徐々に増やしていく。
  • 現金 ― 少し。暴落時の買い増し用。

技術的に模倣が困難な強みを持った企業が出てくれば、他社の追従を許さず、新たな巨人にになるかもしれません。

例えば、「ホモ・デウス」に書かれているような、人間をサイボーグにしたり、生命工学の力で寿命を延ばしたりする技術を実用化するような企業です。

しかし、そういう技術が発明されて、実用化され、そして事業化されて利益が出るようになるには、おそらく10年を超える時間がかかると考えられます。

ですので、実際にそのような企業が現れてから、投資の判断をしたので十分だと考えています。

投資と人生は自己責任で。