私は2004年に邱永漢さんの中国株投資に関する書籍を読んで感銘し、中国株から投資デビューをしました。しかし、その後私にとって投資家として最も尊敬すべき人物となったのは、なんといってもバフェット氏です。(もちろん、邱永漢さんも尊敬しています。)
「永続的に利益を上げられる優良企業の株式を、永久に保有する」というバフェット氏の哲学を信じる気持ちは、おそらく私の投資人生が終わるまで変わらないと思います。
しかし、そんなバフェット氏の投資活動にも、腑に落ちない点があります。それは、「永続的に利益を上げられる企業」としてバフェット氏が選んだ投資先企業です。
デルタ航空をはじめとした米国の航空株をすべて売却したというニュースに続いて、USバンコープやゴールドマンサックスといった金融株を売却したというニュースも飛び込んできました。
そのニュースを知ってからこんなことを言うのは、「後だしじゃんけん」といわれるのは承知の上でいうと、バフェット氏が銀行株に投資している理由が、私にはずっと腹落ちしていませんでした。
USバンコープ、バンカメ、ウェルスファーゴなど。
銀行って、もうとっくの昔にその役目を終えている存在にしか見えないんですよね。
「間接金融から直接金融へ」なんて言われ始めたもの最近の話ではないですし、いまどき新しく起業する人は、銀行なんかよりベンチャーキャピタルを頼ることの方が多いんじゃないでしょうか。(想像ですけれど)
銀行から融資してもらうのって、古くからやっている企業とか、あるいは個人で不動産投資をする人くらいなんじゃないでしょうか。不動産投資でも、スルガ銀行みたいなひどいことをするところもありますし。
私自身の個人的な話をすれば、国内の大手銀行に口座を持っていて、給与振り込み、クレジットカードの決済、公共料金の支払い、証券会社への入金・出金などに使っています。
でも別に、大手銀行でなくても、新興のネット銀行でも同じことができるんですよね。切り替えるのが面倒なので切り替えていないだけです。まあ、それがスイッチングコスト、つまり参入障壁として働いているんでしょうけれど、別にその気になれば切り替えられなくもないです。(手数料に大きな差がでてくるとか、大きな動機ができれば)
銀行の店舗なんて、もう数年も行っていないです。
数年前にどうしても銀行窓口でしかできない手続きがあったので、わざわざ平日に休暇をとって近所の支店に行きましたが、たいして混んでいないのに結構待たされるし。
それに、今でもまだいるのかどうかわかりませんが、明らかにリストラの対象となっている年配の行員が、入口のところで「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」を連呼しているのは、正直見るに堪えませんでした。
コロナ禍による自粛が始まってからは、ATMにすら行かなくなりました。ほとんどの支払いがペイペイかクレジットカードで済んでしまいます。現金を使っていたのは、近所の個人経営の飲食店くらいでしたが、それも自粛するようになってからほとんど現金を触っていません。
今年はどうなのかわかりませんが、昨年までは、就職人気ランキングに、まだ大手銀行が残っていたと思います。もし自分の身近な人が銀行に就職しようとしていたら、全力で止めると思います。(航空会社も)
もちろん銀行には、「信用創造」とか「決済機能」といった、大事な役割はあると思います。しかし、そこに「ワイドモート」は存在しないのではないかと思うのです。
以上取り留めもなくダラダラ書いてしまいました。
「なんでバフェットは銀行株なんて保有するんだろう?」というずっと抱いていた疑問について、答えは出ていないものの、けりが付いたような気がしたので、思うところを書いてみました。
投資と人生は自己責任で。
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