2つの種類の「フリー・キャッシュフロー」

※ この記事は、会計に詳しい方には釈迦に説法です。読み飛ばしてください。

昨日の記事に書いたように、米国会社四季報を買ってきてパラパラと見ていたのですが、ちょっと気になることがありました。

それは、各銘柄ごとに書かれている「フリー・キャッシュフロー(フリーCF)」が、自分の計算と合わないことです。

一般的には、フリーCFとは、「企業が自由に使えるキャッシュのことで、営業CFと投資CFを合計したもの」などと説明されています。

しかし、同四季報の銘柄情報で営業CFと投資CFを合計しても、記載された「フリーCF」と数字が合わないのです。

そこで、同四季報の冒頭の凡例をよく読んでみたところ、「フリーCF」には以下の2種類があることが分かりました。

  • Unlevered free cash flow ― 「てこ」を反映していないフリーCF
  • Levered free cash flow ― 「てこ」を反映したフリーCF

上に書いた「営業CFと投資CFの合計」は、前者、つまりunlevered free cash flowであって、同四季報に記載されているのは後者のlevered free cash flowということです。

では、後者のlevered free cash flowは何かということですが・・・・、正直なところ私には腹落ちするところまで理解できていません。

同四季報では「支払利息を考慮した」フリーCFと書かれていますし、ネットで検索すると「企業視点のフリーCFがunlevered、株主視点のフリーCFがlevered」などと書かれています。しかし、他人様に説明できるほど、まだ頭の中に入っていません。そもそも、決算表から自分で計算することができません。

で、そもそも2者の違いを理解する必要があるかどうかをざっくり理解するために、昨日の記事であげた銘柄について、両者を比較してみました。(アマゾンは2017/12のunlevered free CFがマイナスなので、2016/12で比較しました。)

どうでしょう?

大きな違いとも言えますが、そもそも投資判断において、私の場合はフリーCFが安定してプラスで推移しているかどうかくらいしか見ていないので、あまり2者の違いを気にする必要はなさそうな気がします。

もっとも、サンプルの数は少ないですし、今年の米国銘柄は利益が税制改革の影響を受けているので、両者の違いにもそれが影響しているかもしれません。

当面は、「フリーCFには2種類あって、営業CFと投資CFを合計したフリーCFはあくまで概算」くらいの理解にとどめておきたいと思います。

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