[投資方針] インデックス投資でも、構成銘柄は気にしておきたい

お手軽な投資方法として、インデックス投資、特にSP500インデックスへの投資が人気ですね。

私もVOOや1655.TといったETFを通じてSP500インデックスに投資をしています。両者合わせて資産の約5%弱です。

このSP500インデックス投資、何も考えずに淡々と買っていけばよいことがメリットの一つと言われていますが、私はその構成銘柄についてもある程度知っておいたほうが良いと考えています。

どんな銘柄が含まれているか

SP500構成銘柄の構成割合と日々の株価の上げ下げを一覧できるものとして、SP500ヒートマップがよく知られています。

以下のような画像で一覧することができます。リンクはここです。

(引用: finviz.com より)

各銘柄のティッカーに割り当てられた四角形の面積が、その銘柄の構成割合を示しています。

面積が大きくて目立つ銘柄には、いわゆるGAFAM銘柄(GOOG, AAPL, FB, AMZN, MSFT)に加えて、最近好決算で株価を大きく上げたTSLAがあります。

自分が買いたいと思わない銘柄も含まれている

今あげた構成割合の大きい銘柄のうち、私が個別株として保有しているのはAMZNとMSFTだけです。しかも、AMZNのほうは、もしかしたら近日中に売るかもしれません。

つまり、SP500の主要な構成銘柄は、私が買いたいと思っている銘柄ではないということになります。

ちなみに、各銘柄を私が保有しない理由は以下の通りです。

  • GOOG:売上が広告に依存している。将来もっと良い広告手段が現れれば、急速に売上を落とす可能性がある。
  • AAPL: アップル生態系に囲まれた人からしか売上を上げることができない。日米以外では、スマホはアンドロイド系のほうが主流で、今後アップルがシェアを伸ばしそうな理由もない。
  • FB: GOOGと同じ。
  • TSLA: EV自体は確実に普及・成長するだろうが、コモディティー化しそう。車両販売ではなくサービスで稼ぐ事業モデルに移行するだろうが、競合も多く、そこで同社が主導権をとれる保証もない。

いずれも、なんとなく感覚でそう思っているだけです。

各銘柄を詳しく研究されている方からすれば、「全然知らないで、いい加減な判断をしているな」と思われるかもしれません。

しかし、保有している銘柄ならともかく、保有していない銘柄について、それほど詳しく研究せずに「保有しない」という判断をすることが、個人投資家としてそれほど致命的とも思いません。

インデックス投資のメリット

以上のように、自分が保有したいと思っていない銘柄に大きな割合を投資するインデックスではありますが、それでもある程度の割合は保有しておきたいと思います。

その理由は以下の通りです。

  1. 市場参加者全体の判断よりも、自分自身の判断が優れているという保証はない。むしろ、プロを含む市場の判断のほうが正しい可能性が高い。
  2. 銘柄の入れ替えコストが低い。今主力の銘柄が落ち目になり、新たな銘柄が主力となっても、売却益への課税や売買手数料なしで自動的に入れ替えてくれる。
  3. 為替手数料が安い。これは、1655.Tなどの日本円建てのETFに限った話ですが、自分で個別株やVOOを買う場合の為替手数料が、日本円建てETFの場合不要になります。おそらく手数料として取られているのでしょうが、自分で為替取引をする場合に比べれば無視できるほどのはずです。
  4. 配当への米国課税がない。これも、日本円建てETFの場合のみの話です。働いていて収入があれば、米国課税分の還付を受けることができますが、リタイアして収入がなければ取られっぱなしです。
  5. 安心して相続できる。私がもし死んでしまえば、おそらく妻か子供が私の資産を相続することになりますが、どちらも個別株投資をできるだけのスキルがあるとは思えません。インデックスなら、そのまま保有しておいてもらえれば安心です。
  6. 自分の老化に伴う投資判断の劣化。遅くとも80歳を超えると、今のように個別銘柄の決算を見て、売買の判断をすることはできなくなるのではないでしょうか。

インデックス投資のデメリットとその対策

以上インデックス投資の良いところを書きましたが、デメリットもあります。

それは、「暴落時に自信をもって保有し続けたり、買い増しすることが心理的に難しいかもしれない」ということです。

個別銘柄であれば、市場全体の暴落にせよ、個別株単体の暴落にせよ、その企業の事業に影響がほとんどないことを確認したり、あるいは悪影響があってもそれが一過的なもので、近い将来回復するであろうことが予想できれば、目先の株価を気にせずに自信をもって保有したり、買い増ししたりできると思います。

しかし、インデックスの場合、同じような判断ができるでしょうか。

SP500インデックスのPERもネットを検索すれば見ることができますが、事業そのものがわからないのにPERだけで保有や買い増しの判断をするのも難しいと思います。

暴落時にインデックス投資を冷静に判断するためには、冒頭にあげたような「構成銘柄とその割合」を知っておくことが重要だと思います。

500個もある銘柄のすべてについてその事業内容を精査することは困難ですし、そんなことをするくらいなら個別株投資のほうがましです。

ただ、上位を占める銘柄数個についてだけでもある程度事業内容や決算内容を把握しておけば、暴落に際して保有し続けてよいかどうかの判断をできると思うのです。

今後の方針

近日中に振り込まれる予定の退職金を除けば、現在の私のポートフォリオは「ほぼフルポジ」の状態です。

しかも、そのほとんどを米国を中心とする個別銘柄が占めています。

現在50歳代半ば。

今後20年くらいかけて徐々にインデックス中心に切り替えていければよいかなと思っています。

自分の心の中の投資に対する情熱や、周りからの自分の判断能力のフィードバックに注意を払いながら。

投資と人生は自己責任で。

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