投資経験が何年かに及んでくると、「過去の自分の運用利率って、平均してどのくらいなんだろう?」と気になってきますよね。
特に、将来の金銭計画を立てる場合(過去記事)には、過去の実績に基づいて将来の運用利率を見積もりたくなります。
ある一定の金額を運用する場合で、その後の金銭の出入りが一切なければ計算は簡単です。
例えば、100万円のお金を15年運用して200万円、つまり2倍になったのであれば、「2の15乗根」を計算して1を引けば、平均利率が計算できます。
スプレッドシートに
= (200 / 100) ^ (1/15) – 1
と入力すればOKです。結果は4.73%になるはずです。
(”^(1/15)”のところが、15乗根、つまりその数を15回かけると2になる数字を計算するという意味です。)
しかし、実際には毎年の貯金額、つまり収入から支出を引いた額を新たに投資資金として投入します。
このような場合について簡単に思いつく計算方法は、例えば毎年年末の資産額を記録していて、また家計簿で毎年の収入と支出を計算している場合ならば、「年毎の利率」を計算して、それを平均する方法です。
例えば:
みたいな感じです。この場合だと、2014年から2018年の「 年毎の利率」を平均して、5%という数字を出しています。
でも、数学や統計に詳しくない人でも、「なんかおかしい」と思いますよね。
ちゃんと計算してみた
例えば5年前に貯めて新たに投資資金に加えた100万円には、5年分の利率がのっかっています。4年前なら4年分、3年前なら3年分・・・。
これをちゃんと計算すると、次のようなイメージになります。
現在が2018年末だとして、2014年末(2015年初め)から投資を開始したとします。
2014年末時点の資産には4年分の利率がかかりますので、(1×利率)を4回かけたものが現在の価値となります。
2015年一年で貯蓄して投資資金としたお金には、 3年分の利率がかかりますので、(1×利率)を3回かけたものが現在の価値となります。
同じ要領で、2016年の貯蓄額、2017年の貯蓄額、2018年の貯蓄額の現在価値を求めて、すべてを合計したもの(赤枠の部分の合計)が、現在の資産と同額になるはずです。
具体的に数字を入れてみます。
2014年末に500万円の資金を持っている状態で投資をはじめ、毎年100万円づつ資金を追加したとします。
2018年末で資金が1000万円になっていれば、平均利率3.65%で運用したことになります。
実際のところどうか
私は2004年に、中国株から投資をはじめました。
従来から毎年家計簿をつけていたので、毎年の収支(収入から支出を引いたもの)も、毎年末の資産額も記録しています。
これを上のスプレッドシートに当てはめてみると・・・・3%にも満たないという恥ずかしい結果でした。(かろうじてマイナスにならなかったのが幸い・・・。)
このままの延長で進むとすれば、今後毎年4%とか5%で回すのは難しそうです。
しかし、実際にはこれまでの実績よりは良い数字が出せると自信を持っています。その理由は以下の通り:
- 投資を学ぶ上で数々の失敗をしてきた。いまなら絶対手を出さないような「ダメ株」で大損を出したことがあった。(過去記事)
- さらには、「毎日の金利差でちびちび稼ぐ」ためにFXに手を出し、「ロスカット狩り」にあって大損を出したこともあった。
- ベトナム株がブームになった時に、某有名投資家が主催するファンドを購入して、3年くらいで半額になって戻ってきたことがあった。
- 実は、(少額ですが)商品先物、Eワラント、日本株の信用取引にも手を出したことがあり、それぞれ痛い目にあった。(若い頃に失敗できて、ラッキーだったと思うことにしています・・・)
- キャッシュポジションを大きくとっていた時期もあった。
- 2018年末には米国株の大きな下落があり、年を明けてから回復した。(集計した時期が悪すぎた。)
この先は、 4%か5%くらいで回せそうな気がします。(4%か5%では、その後の資産の推移には大きな差がありますが・・・)
素人は個別株なんかを買うより、VOOなどのS&P500に連動したインデックスを持っておけばよい、という意見もあります。長い目で見て9%超のリターンをもたらすそうです。
リタイア後の資金を確保するためなら、その方がよいのかもしれません。
しかし、少なくともしばらくの間は、個別銘柄投資で踏ん張ってみようと思います。なぜなら、「なぜ株式投資が長期的に利益を生み続けるのか」という本質を理解するために、個別株についての勉強が不可欠と考えているからです。
インデックス投資でその動機を保ち続けるのは難しいと思います。(自分の場合は)
年齢を重ねるとともに、徐々にインデックス投資にシフトしていければと考えています。いずれはボケて、銘柄選びなどできなくなるかもしれませんので。
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