北米中心に工事用部材や工具を販売するファスナル(FAST)が1Qを発表しました。(同社IR)
売上4.4%増、利益4.4%増とグロスで見るとコロナの影響をあまり受けていないように見えますが、内訳を見てみると明暗分かれているようです。
まず、同社の製品ごとの売上の割合を見てみます(2019/12決算)。
一番割合が多いのはFastenersセグメントで34.2%。Fasteners(ファスナー)とは、留め具などの工事用の部品・部材のことです。(日本語のファスナーは”zipper”)。1Qの売上は、前年比で2.6%の減。特にコロナウィルスの影響が出始めた3月の売上は、10.1%の減です。
同社の特徴は、(日本のワークマンのように)早朝から営業している店舗網に加えて、顧客のサイト内に設置された自販機によって事実上の独占を形成していることです。このOnsite拠点1,136のうち、120が顧客の操業停止に伴い営業を停止しています。
二番目に割合が多いのが、Safetyセグメントです。
こちらはコロナの影響がプラスに出て、医療機関向けの売り上げが伸び、1Qで18.4%増です。
Fastenersセグメントのマイナスの影響も、Safetyセグメントのプラスの影響も、2Q以降はますます大きくなっていくものと思われます。
今回の新コロの影響に対しては、(たまたまなのでしょうが)うまくヘッジできた形になっています。
もちろん、このまま継続保有です。
5年チャート:
今回のコロナショックによる暴落も、5年スパンで見ると誤差の範囲に見えます。
PER(TTM)は約25。配当利率は2.9%。もしこの先二番底が来るのなら、そして、その時キャッシュを持っているのなら、買い増し要検討です。
逆に、もしまたこのままするすると右肩上がりになるのなら、ご縁がなかったということで。
投資も人生も自己責任で。
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