第2の方針として、企業そのものの業績や株価のみを見ることを重視します。
ETFは買わない
近年、コストが安く長期保有がしやすいETFが注目されています。時間をかけて資産形成をするという目的のために、ETFは非常に優れた道具だと思います。
しかし、このブログではETFは投資対象とはしません。(個人的には買うかもしれませんが。)
その理由は2つです。
- 面白くないから。
- 投資したくない企業にも投資することになるから。
まず一つ目の、「面白くないから」という理由について説明します。
そして、もう一つの理由についてですが、ETFはインデックス全体を買うわけですから、当然「自分が買うべきでないと思う企業」まで、いっしょに買ってしまうことになります。
米国株なら上場されている企業が洗練されているし、ガバナンスも行き届いているそうですから、ETFが最良かもしれません。
日本株については、京大経済学部の川北先生が「市場」ではなく「企業」を買う株式投資という本に書かれているように、投資に値しない企業(ROEの低い企業)がインデックスに占める割合が多いため、投資に値しないようです。
経済情勢や政治情勢は無視する
経済情勢や政治情勢(政策)は、投資活動において非常に重要な要素であると考えています。
しかし、例えば、金利が安くなったり、金融緩和が行われれば株価が高くなるとか、逆だと低くなるということは、何となくはわかるのですが、それを具体的にアクションに起こすとなると、その判断は非常に難しいものになると考えます。
さらには、その判断が正しかったのかどうか、検証することも難しいと考えます。なぜなら、経済情勢や政治情勢といったインプットは、非常にあいまいであり、数も膨大で、何が何にどう影響したか考えだすときりがないためです。
経済情勢や政策が投資対象の企業に影響するのであれば、その企業の決算や株価に影響するはずなので、あくまで企業そのもの(決算内容と株価)だけを売買の判断材料とします。
もちろん、企業を選ぶにあたって、業績が景気や政策に左右されにくいものを選ぶといった判断は行います。
ノイズを無視する
いまやインターネット上に情報があふれかえっています。
投資判断をするうえで、少しでも関係のありそうな情報をチェックしだすときりがありません。それでは「趣味」どころか、「仕事」になってしまいます。
特に無視したいのが、「この先相場が上がる/下がる」、「為替がこう動く」といったような「予想」の類です。もちろん、これらの中には的中するものも多いでしょう。
そんなときに覚えておきたいのが、ナシム・ニコラス・タレブ氏のいう「運がいいだけの愚か者」という言葉です。
あらゆる予想をする者が世の中にあふれている状態では、「たまたま」その予想を的中させる者も必ず出てきます。そして、その中には、「たまたま」何度も連続して的中させる者が出てきます。
しかし、そういった者、もしくは、その予想を信じて行動した者が、たった一回の失敗で破滅してしまうという話が、同氏の「ブラック・スワン」や「反脆弱性」といった本に書かれています。これらについても追って紹介していきたいと思います。