今週号の日経ビジネスの特集は、「日本を超える革新力 逆説のアフリカ」です。
今後アフリカが急速に発展していくであろうことは多くの人が期待していると思いますが、現在われわれ個人投資家がアフリカに投資できる手段は、南アフリカや中東諸国中心のアフリカ関連のファンドくらいだと思います。
しかし近い将来、日本からでもアフリカ諸国の成長企業に投資できるようになるかもしれません。
その時にはかつての中国株ブームやベトナム株ブームのように、「アフリカ株ブーム」がやってくるかもしれません。
そうなったときに、賢明なる投資家としては、以下の2点に気を付けて投資したいと思います。
1.成長している市場には投資資金が一気に流れ込み、割高な投資になりがち。
2.成長している市場には参入企業が相次ぎ、競争が激化しがち。
1については、ブームが始まる前か、ブームが去った後に投資するしか手はないと思います。
2については、成長性だけに目を向けるのではなく、強固な参入障壁(模倣困難性)を持った企業を選ぶことが大事です。
日経ビジネスの先の特集に、このような「強固な参入障壁」を築けそうな企業が掲載されていましたので、記録に残しておきます。
いずれの企業もまだ非上場のようですが、いずれIPOすることになれば買ってみたいですね。 (もちろん、株価次第ですが)
Sendy (http://sendyit.com/)
ケニアを拠点とする物流仲介企業です。ケニアではまだトラックの物流網が整備されておらず、個々の案件ごとに個人ドライバーとの交渉が必要なのだそうです。そのために、自動車用のエンジン一つを2000キロの道のりを経て運送するために、7000ドルもの費用をとられることがあるのだとか。
Sendy社は、このような問題を解決するために、ITを駆使して、トラックドライバーと荷主をつなぐプラットフォームを提供しています。
このビジネスモデルって、アメリカのCHロビンソンと似ていますよね(関連過去記事)。
ネットワーク効果、つまり、ユーザが増えれば増えるほど個々のユーザが享受する価値が向上し、ユーザの数が強固な参入障壁を築いてくれます。
ナイジェリアのKobo360(https://www.kobo360.com/)という企業も似たビジネスモデルを持っているようです。
Farm Crowdy(https://www.farmcrowdy.com/)
ナイジェリアで、零細農家と投資家を結びつけるビジネスを行っています。
これも先ほどの例と同じように、ネットワーク効果が期待できます。
ケニアで似た事業をやっているPULAという企業もあるようです。
Cars45(https://www.cars45.com/)
ナイジェリアでは中古車の売買市場が整備されておらず、その取引のほとんどが個人間で行われているのだそうです。
同社は、中古車の検査センターを設けて中古車の品質を担保することにより、公正な価格での取引を可能にしているようです。
ただし、このビジネスモデルは、他社が簡単にまねできるかもしれませんね。
その他
その他にも、電力供給が整備されていない地域向けに太陽光によるLED照明装置を貸し出す日本のベンチャー企業Wassha(wassha.com)とかも紹介されていましたが、強固な参入障壁を築けるかどうかはちゃんと見ておく必要がありそうです。
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