ベトナムのハノイ空港の貨物業務を独占するノイバイ貨物(NCT)の2021/12決算について整理してみます。
強力な独占力
ハノイ空港の貨物業務をほぼ独占しています。
競合にALC社がありましたが、今は傘下に置いているようです。
ハノイにはサムソンのスマホ工場があり、これらの出荷も同社の主要業務のようです。
大きな成長も見込めませんが、維持のための再投資もほとんど必要なく、潤沢な利益のほとんどを配当として株主に還元しています。
データの入手元
従来は、investing.comのサイトから決算情報を入手していました。(リンク)
しかし、今年は現時点(3月6日)でまだ開示されていません。
しかたがないので、NCT社のウェブサイトから直接調べることにしました。
内容はすべてベトナム語です。(リンク)
私はベトナム語はさっぱりわかりませんので、数字の並びを見ながら想像で拾っています。ですので、間違えている可能性もありますので、予めご了承ください。
この決算書のPDFファイル、さらっとだけでも見ていただきたいのですが、印刷されたものに「手書きでサイン」、さらに「スタンプ」を押しています。
それをスキャンしているものをアップロードしているので、残念ながらそのまま自動翻訳に放り込むこともできません。
まあ、こんなマイナーなベトナム株を買う外国人、しかも個人投資家がいるなんてことは、想定されていないのかもしれません。
決算内容
PL
売上は10.9%増、最終利益は8.2%増です。(前年比)
年によって浮き沈みはありますが、売上はほぼ横ばいで推移しています。
利益率がじりじりと下げている点に、少し注意が必要です。
BS
ほぼ無借金の健全なバランスシートです。
ベトナム航空などの大手航空会社が大株主ですので、自社株買いとかは予定されていないのでしょう。
CF
営業CFは13.3%の減です。
営業CFも8.2ポイント下げています。
長い目で見れば、急落とまでは言えないと思います。問題なし。
ROEとROA
ここ数年ROEがじりじり下げていましたが、今年は2.9ポイント改善して48.6%。
ROAは51.4%。
いずれも驚異的に高い数字です。
株主還元
例年利益のほとんどを配当として還元しています。
2021年度の還元率は76%でした。
配当実績
2021年度の配当実績です。(1株当たり。VND)
- 4月 3,000
- 7月 1,500
- 8月 2,000
- 合計 6,500
現時点の株価ベースで計算すると、配当利率は7.6%です。
株価とまとめ
2015年5月以降のチャート(Investing.comより):
コロナショックの底から、2倍以上に株価は回復しました。
業績が横ばいであることから、これ以上株価が上がることもあまり期待できません。
淡々と配当をもらい続ける銘柄と思っています。
相変わらず情報が少ない銘柄ですので、大量保有は危険です。私の資産に対する比率は約3%。
配当が出る限りは保有するつもりですが、損失がでている玉については、利益相殺のために売るかもしれません。
投資と人生は自己責任で。
よかったら押してください。
にほんブログ村