昨日の記事の続きです。
●2015年に売った銘柄
Mindray(MR)[26.9, 27.1 USD, +0.8%]
中国深圳の医療機器メーカで、超音波診断装置などを製造・販売しています。米国ADRです。
中国の医療需要増加に期待して購入しました。
しかし、2014/12決算で増収も、販管費の増大で減益に転じました。また、この頃から私は過去数年の内部留保と利益増加の比率を見るようになったのですが、この数字が顕著に下がっていきました。つまり、内部留保が成長ではなく現状維持のために使われるようになったと判断しました。
中国自動化集団(0569.HK)[2.84, 1.37 HKD, -51.8%]
石油産業向け安全計装と鉄道向け信号システムの2本立ての企業でした(当時)。
某有料メルマガの記事を鵜呑みにして、中国の鉄道関連需要の伸びを期待して購入しました。
しかし、現在は鉄道関連は縮小して売り上げのほとんどが石油関連である上に、赤字転落しています。2011/12決算から減益に転じていますが、2014/12決算まで我慢した後に売ってしまいました。
この銘柄は、買いも売りも失敗です。(買いは他人の意見を鵜呑みにしたことが失敗。売りは判断が遅すぎ。)
Sasa International(0178.HK)[3.80, 3.92 HKD, +3.18%]
主に香港で店舗展開する化粧品小売りです。一時期は香港を訪問する中国本土からの観光客で商売が非常に潤い、株価もあげていました。
しかしその後、競争激化や中国政府による香港渡航制限の影響を受けて利益を大幅に下げました。株価がぎりぎりイーブンポイントにあるうちにと、全部売りました。その後も低迷は続いているようです。
今となってみれば、急拡大しているネット販売も同社にとっての脅威ですね。「ワイドモート」を持つ企業ではなかったということです。
ユニ・チャーム(8113.T)[1,062, 2,740 JPY, +158%]
珍しく保有していた日本株の一つです。
何年も前に現在の高原社長の公演を聴かせていただく機会があり、その内容に非常に心動かされ、また著書も読ませていただきました。同社の中国、インドへの進出が始まった時期であり、世界市場での成長を期待して購入しました。
しかし、2014/12決算後PERが50を超え、それと同時に花王や海外メーカとの競争激化も報じられたので、「いったん」ということで売りました。
その後、売った後の話ですが、中国での現地生産化を進めたものの、それが「メード・イン・ジャパン」を求める中国の消費者の嗜好にそぐわない結果となり、成長は低迷しているようです。
サンリオ(8136.T)[2,766, 3,390 JPY, +22.56%]
この頃ユニ・チャームとこの銘柄だけが保有している日本株でした。
「キティーちゃん」の強力なブランド力に期待して購入しました。子供の頃にキティーちゃんを好きになった女性が、お金を自由に使える大人になり、何万円もするキティーちゃんのバッグなどを大人買いするのです。辻社長の著書も何冊か読みましたね。本当に夢のある方です。
しかし、売上や利益は思ったように伸びず、2015/3決算時点で「内部留保と利益増加の比率」の伸びも鈍化したため、売りました。その後「ぐでたま」などの新しいブランドも展開しているようですが、「グローバル」で認知されるかは疑問ですね。
超大現代農業(0682.HK)[2.63, 0.28 HKD, -89.34%]
この銘柄については過去記事に詳しく書いたので省略します。
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2015年に売った6個銘柄を紹介しました。今になって思い返せば、ユニ・チャームとサンリオ以外の4個銘柄は、強固な参入障壁あるいは「ワイドモート」があるとはいいがたいことを、買った時点で十分知りえたものでした(実際には意識できていなかったのですが)。単に成長だけを期待して買ったに過ぎないことが分かります。
今後はこのような銘柄に安直に飛びつくことは、ないと信じています。
過去の記録を掘り出しながら書いているので、なかなか筆が進みません。今日はここまで。
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