大学の「教養学部」で学び直したい

まぐまぐのニュースで気になる記事を見つけました。

「未知の職業」に就く若者にとって今の大学教育は適切なのか?

要約すると:

  • 今の学生・生徒は、現在存在しない「未知の職業」につく可能性が高い。
  • ならば、大学で特定の学部・学科で学ぶよりも、教養(リベラルアーツ)を学ぶ方がよほどためになる。
  • しかし一方で、日本の大学は、この教養学部の解体を推し進めてしまった。

というものです。

私は信じやすい方なので、この記事の内容も「まさにその通り」と納得してしまいました。もし目の前に大学進学を考えている若者がいれば、同じことをお説教してしまいそうです・・・。

「流行りのAIを勉強したって、必要なのはほんの一握りの超優秀な人材だけ。誰もが稼げるわけじゃない。もっと広く教養を広げて、どんな環境でも心豊かに暮らしていけるようにした方がいい」なんて。

* * *

この記事を見てひらめいたこと、それは、「シニアが退職後に大学で学び直したいのならば、教養学部がしっかりした大学でリベラルアーツをしっかり学んでみてはどうか」ということです。

私の大学生時代からとうに四半世紀を過ぎていますが、当時はほんとに授業に出ないのが当たり前の雰囲気がありましたね。私もその例にもれず、キャンパスに行くのはサークル活動のためと安い学食に行くためだけ、なんて日も多かったです。

今のまじめな就活生からすると、ほんとに「けしからん」世代だったと思います。

特に1回生、2回生の間の教養学部の授業なんて、「いかに楽して単位をとれるか」が授業選択の基準でした。

「東洋美術史」なんて授業をとったのですが、出席したのは最初のオリエンテーションだけ。単位が取れたかどうか記憶にありませんが、もしかしたらとれていたかもしれません・・・。

しかし、今この年になって「なんてもったいないことをしていたんだ」と思いますね。

哲学とか、歴史(美術史とか文学史も含む)とか、宇宙物理学とか、心理学とか、宗教学とか、そして「大学の数学」とか、いまさら学びたいことだらけです。

働き出してから、いろいろ本を読んで勉強もしましたが、やっぱり「大勢の仲間がいる教室で、先生の講義を生で聞いて勉強したい」という思いがあります。

これまでも大学での学び直しについていろいろ調べたことはあるのですが、経済とか、法律とか、あるいはビジネススクールとか、どうしても「さらにお金を稼ぐこと」を主眼に調べていて、「でもいまさらそんなことを学んで働き続けるのなら、もっと投資についての勉強をやった方がましだな」という結論に達してあきらめていました。

しかし、この教養学部でリベラルアーツを学ぶことこそが、ある程度の経済的自由(例えば10年くらいは働かずに暮らせるくらいの資産がある状態)を得たものにとって、人生の幅を広げるよい手段なのでは?と思った次第です。

いまさら単位をとる必要はありませんから、「聴講生」で十分です。聴講するだけなら、日本の最高峰の大学の授業でも受けることができるようです。訂正:例えば東大では、現在は聴講生は受け入れていないようです。(私のような不真面目な輩がたくさん押しかけて困ったのでしょうか?)

東大には、まだ教養学部というものがちゃんと存在するみたいです。名大とか京大では、解体されてしまったみたいですね。他の大学についても、暇を見つけて調べていこうと思います。

あと、海外移住するつもりならば、海外の大学で”liberal arts”を学んでみるものいいかもしれません。

日々のサラリーマン活動で消耗するだけの日々に、ちょっと前向きな夢をみてみたいですね。

投資と人生は自己責任で。