日本企業の決算ラッシュも終わり、私自身もそれに合わせた売買を一通り済ませましたので、ここでポートフォリオの整理をしておきたいと思います。
日本株シフト
昨年2022年までは米国株中心に投資していましたが、今年2023年に入ってから日本株の割合を増やしました。
私は、自分自身がかつて日本の大企業に勤めていたときに、内側から見た効率の悪さに嫌気がさしていたこともあり、日本株はなんとなく避けてきました。
実際ROEが低い企業が多いですし。
ただ、バフェットさんが日本の商社株を買い増すことが報じられるなど、「割安な日本」に世の中の注目が集まっています。
この機会に「食わず嫌い」だった日本株も勉強してみたところ、「強固な堀」を持ち、株主にも十分報いている企業をいくつか見つけたので、投資してみることにしました。
日本たばこ(2914)
言わずと知れた高配当銘柄です。
現時点の予想配当利回りは6.2%。
たばこ企業以上に堀の強い企業ってないんじゃないでしょうか。
PMやMOと合わせて、ずっと持ち続けたいと思っています。
信越化学(4063)
塩ビ、シリコンウエハといった「コモディティ」を作っている会社です。
この企業の強みは、圧倒的な規模によってどの競合よりも安くコモディティを作る力と、市場の需要に合わせてダイナミックに価格を変動させ「生産した分はすべて売り切る」商売の力です。
この企業をここまで強くした金川会長は亡くなりましたが、その意志は現在の斎藤社長にもしっかり受け継がれているようです。
予想PER 12.89倍。
住友林業(1911)
ここを買った理由は、米国とオーストラリア向けの住宅売上が急成長しているためです。
しっかりブランドを作り上げてくれることを期待しています。
予想PER 7.95倍。
東京エレクトロン(8035)
半導体製造装置のうち、「コータ」(塗布工程)と「ディベロッパ」(現像工程)で世界シェア約9割と圧倒的な競争力を持っています。
先日の決算で今年度30%近い減益の予想が示されましたが、これが一時的な落ち込みであろうことは市場もわかっているのか、株価は上げています。
株式分割によって最低購入金額が安くなりましたが、それでも100万円を超えていて結構高いです。
予想PER 25.25。
ギガプライズ(3830)
賃貸マンション向けのインターネットサービスを提供している企業です。
一度導入してもらえば、大家さんにしてみれば家賃収入に比べて大した費用ではなく、よほどのことがない限り他社に切り替える動機がないので、安定したストック収入が見込めます。
QUOカードの優待も充実しています。
ただ、名証銘柄で商いが薄いので、大量の売買はちょっと大変だと思います。
予想PER 9.13倍。
野村総研(4307)
日本を代表するIT大手企業の一つです。
かつて務めていた時にこの企業と絡むことが何度かあったのですが、めちゃ賢い人が多かったです。その方たちが自分のために一生懸命稼いでくれていると思うと、心強いですね(^^;)
予想PER 26.81倍。
ソフトバンク(9434)
日本の大手キャリア3社のうち、ROEがダントツに高いうえに株主への還元も厚いので、従来から保有しています。
予想配当利回り 5.62%、予想PER 17.22倍。
欧州株、リチウム資源株、AI株
日本株以外で最近購入した銘柄をご紹介します。
LVMH(MC.PA)
「ルイ・ヴィトン」、「ディオール」、「ジバンシー」など、空港の免税品売り場に行くとずらっと並んでいる高級ブランドをたくさん抱えている企業です。
直近12か月のPER 31.4倍とちょっとお高いので、少しだけ打診買いです。大きく下げるチャンスをひたすら待つつもりです。(そんなチャンス来ないかもしれませんが)
サクソバンク証券(日本法人)で購入できます。ただ、日本円ベースなので為替手数料の往復びんたを覚悟する必要があります。
アルベルマール(ALB)
リチウム生産の大手です。
二次電池の材料には他にもニッケル、コバルトなどもありますが、電荷を運ぶ元素としてリチウム以上に軽いものはないので、代替するナトリウムなどとくらべて圧倒的な需要があります。
一方で埋蔵量も多いのですが、それを実際に採集・精錬して生産する能力に十分な競争力があると判断しました。
ところが、買ったまさに翌日(4月19日)に、チリの大統領がリチウムの国有化を進める発言をしたため株価が約17%も急落しました・・・。
今のところ株価は持ち直していますが、こういうソブリンリスクがつきものの銘柄です。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)
2020年代の10年は「AIの10年」と思っています。
ただ、産業全体が成長するからといって個別企業への投資が報われるとは限りません(成長の罠)。
このPLTRは、多くのIT企業とは異なり、米国政府を主な顧客とし、同国並びに同盟国以外の国にはサービスを提供しないことを明言しています。つまり、これらの国の顧客にとっては安心して情報を任せられるということです。
先日発表された2023年1Qの決算で、営業利益が黒字転換を果たしました。
今後も利益とともに株価も大きく上昇してくれるのを楽しみにしています。
買うのは簡単、売るのは難しい
いろいろと買い進めてきたので、保有する個別銘柄は30個を超えました。
そろそろ一人で把握するには多すぎる限界かなと思います。
とはいえ、保有している銘柄はどれも「ずっと持ち続ける」つもりで買っているので、売る判断をするのは結構難しいです。
そんな中で、あえて今後売るかもしれない銘柄を挙げてみます。
- AMZN: 米国ECが黒字復帰して回復傾向ですが、主力のAWSが競争激化のため低調です。今後ECの伸びが悪ければ売るかもしれません。
- DIS: こちらもコロナ禍があけてテーマパークは復調していますが、Disney+の契約数低下が気になります。またフロリダ知事とのもめ事も懸念事項です。
- SPGI: 大規模な買収を行いましたが、それが今後の利益につながるか要観察です。
- TSLA: たぶんマスクさんは、もうここに興味ないんじゃないかと思っています。EVで圧倒的な価格競争力を持っていますが、中国リスク、マスクリスク(!)、そして消費者のEV離れリスクなどが気になります。
- TSM: バフェットさんも売ってしまったみたいですが、やはり台湾有事は気になりますね。
もちろん、どれも現時点では売るつもりはありません。
現金の状況
現在の現金比率は約8%。
当面の生活費も確保しなければならないことや、リーマンショックやコロナショック級の暴落が来たときに、落ちるナイフをつかみに行く余力も残しておきたいので、新規購入はそろそろ「打ち止め」にした方がよさそうです。
さらに日本株シフトしていくためには、何とか米国株を売る判断をしなければなりませんね。これが当面の課題。
現金は、日本円、米ドル半々くらいです。
日本円は、大部分を楽天銀行(利率0.10%)に入れています。
米ドルは、利率4%を超えるMMFへ。
資産状況
最後に現在の資産状況です。
個別株・米国 66.2%
個別株・日本 6.4%
個別株・その他 6.7%
インデックス 12.8%
現金 JPY 3.5%
現金 USD 3.9%
現金 VND 0.3%
暗号資産 0.2%
UNP 10.1%
楽天全米(iDeCo) 7.0%
WM 6.8%
MCD 4.5%
FAST 4.4%
V 4.3%
MSFT 4.1%
JNJ 4.0%
PG 4.0%
KO 3.9%
NCT 3.8%
VRSN 3.4%
AMZN 3.4%
1655 3.3%
PM 2.7%
TSM 2.6%
DIS 2.4%
SPGI 2.2%
MO 1.7%
VOO 1.7%
TSLA 1.7%
8035 1.2%
1911 1.1%
PLTR 1.0%
2914 0.9%
4063 0.9%
ALB 0.8%
9434 0.8%
TPX 0.8%
4307 0.8%
EPOL 0.7%
3830 0.5%
MC:EPA 0.3%
その他日本株 0.1%
現金 JPY 3.5%
現金 USD 3.9%
現金 VND 0.3%
暗号資産 0.2%
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