早期退職に向いている人、向いていない人、あなたはどちら?なんていう議論をネットで目にすることも多くなりました。
十分な資産を持っていることはもちろん必須の条件ですが、仮に十分な資産があっても、退職後の生活を楽しめる人と、時間を持て余す人がいるということです。
自分がFIREに向いていると思う理由
私は、「何かやりたいことがある」というよりは、どちらかというと「嫌なことをやりたくない。嫌なことをするくらいなら、何もしない方がいい」という、怠け者タイプです。
先のお盆の九連休も、特にどこへ出かけるということはありませんでした。もちろんコロナ禍なので家でじっとしているべきなのです。しかし、仮にコロナ禍がなくても、過去の連休の過ごし方を振り返れば、きっと今回も同じように家でじっとしていたのだろうと思います。
9日間家にいて、家事をしたり、本を読んだり、動画を見たり、出かけるといえば近所の図書館、ジム、そして買い物くらいでした。
それでも全然苦にはならなかったですし、むしろこんな日々がずっと続けば幸せなのだろうと感じました。そして、それは連休明け初日の朝、在宅勤務でパソコンを立ち上げたときに、さらに強く感じたものです。
「思考の飽和点」に達している
とはいえ、たったの9日間ともいえると思います。
同じような日々が1か月、1年と続くとまた違ってくるのかもしれません。
しかし、それを頭の中でいくら想像してみたところで、これ以上考えが変わるとも思えません。
過去の記事でも触れましたが、最近「Think Clearly」という本を読んでいます。
よりよい人生を送るための52個の「思考の道具箱」について書かれた本です。
その52個のうち、最初の1つの道具箱「考えるより、行動しよう」に、「思考の飽和点」という言葉が紹介されています。
ざっくりというと、本を書くとか、絵を描くとか、起業するとか、何か新しいことをやろうとするときに、それについて頭の中で計画したり、考えたりしても、すぐにそれ以上は新しい考えがでてこなくなる「飽和点」に達してしまうということです。
それ以上先に進もうとすると、とにかくやってみないと進まない。本や絵ならとにかく何か書いてみる、起業ならとにかく何か始めてみる。そうしないと、先には進まないというわけです。
FIREの場合も、自分がそれに向いているかどうかなど、結局のところはやってみないとわからない、そう私は解釈しました。
始めた後の軌道修正
FIREしてしまったものの、「やっぱり向いていなかった」、「やっぱり無理だった」ということになるかもしれません。
もしあらかじめ考えておくべきだとすれば、その時の軌道修正をどうするかについてだと思います。
お金にかかわる修正
お金が足りなくなるかもしれません。
FIREしてブランクがあったり、現役時代に世の中に通用するキャリアを築けなったり、高齢であったり、という理由で現役時代と同じような収入の職に就くことは、まず無理と思います。
特に日本の雇用体系の場合、高い給与に見合う価値が自分自身にあったというよりも、労働関連法によって守られた「正社員」という既得権益による収入と考えられるからです。
いったんその既得権益を手放してしまったのですから、同じ収入は期待できませんが、FIREできるだけの資産は築いているわけですから、それほど高額の収入は不要なはずです。
自動化、省力化、AI化が進んでいるといわれますが、実際にバイト情報をみると結構な数の求人が並んでいます。
清掃関連、倉庫業務、スーパーのバックヤード業務とか、精神的にも肉体的にも楽そうなバイトが、地域によっては時給1000円以上で提示されています。月50時間(週12.5時間)、5万円も追加収入があれば、よほど贅沢をしない限り大丈夫なのではないでしょうか。
資格を取る手もあります。
「日本一楽なバイト」といわれるセルフスタンドのボタン押し。深夜のワンオペは結構ニーズがあるようです。
「危険物乙4」という資格が必要ですが、高校生でも取れるレベルとのこと。
私はまだとっていませんが、本を買って読んでみると、サラリーマンとしてコンプラ関係の業務をした経験があり、化学についての高校レベルの知識があれば、おそらく3日くらい本気で取り組めば詰め込めそうな内容と思いました。
夏場のエアコン工事で短期間で集中的に稼ぐために、「電気工事士2種」をとる手もあります。
こちらは、学科だけでなく実技試験もあるので、練習キットを買って練習する必要があります。
この資格も私は持っていませんが、一応理系ですし、小学生のころ自分で部品を買ってきて短波ラジオとか作っていたので、多分時間をかければ取れると思っています。
(ただ、夏場の熱い時期にあちこち動き回らなければならないので、熱中症とか怖いですが・・・)
人間関係にかかわる修正
「人間は1日3万語をしゃべらないと、ストレスがたまる」と、かなり昔に聞いたことがあります。出展は覚えていませんけれど。
3万語がどのくらいの分量か、すぐにはわかりません。
しかし、1日誰とも口をきかなかったことは、独身時代に経験しています。とにかく誰もでいいから話をしたくなって、いろいろみっともない真似をした恥ずかしい思い出があります。
今は家族と一緒に暮らしているので、そういうストレスを感じることはありません。長々と会話をする方ではないですが、幸い仲もよいので孤独を感じることはありません。
とはいえ、日ごろの仕事の中で、(仕事自体は嫌いなものの)リモート会議とかで職場の人とちょっとした馬鹿話をして息抜きをすることもあります。これがまったくなくなった時にストレスを感じるかどうかは、やってみないとわかりません。
もし社会との接点が必要になったとき、先にあげたバイトやボランティア活動などで孤独感を紛らわせることができればよいですが、これはやってみないとわかりません。相手にもよるでしょうし。
特に趣味といえるような趣味が(株式投資くらいしか)ないので、そういうつながりも持つようにした方がよいのかもしれません。
ここが自分にとっては難題ですね。
ただ、FIREしなくても、いずれ定年で同じ問題を抱えるわけですから、どのみち通らなければならない道です。
結局はやってみないとわからない
すでにFIREされた方は、ネット上ではたくさんお見受けすることがありますが、身の回りで実際に知っている人はいません。
同じ職場で定年前に退職された方も数名いて、おそらくFIREなんだろうなと思ってますが、その後のお付き合いもないので事情を聴くこともありません。
ネット上のFIREの先輩方のご経験を参考にしながらも、結局決めるのも責任取るのも自分自身しかいないということ。
投資と人生は自己責任で。
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