私は基本的に株式投資中心でやっていくつもりです。
しかし、他の投資手段についても「横目」でいろいろ見ています。その理由は、他の可能性も探っておきたいということと、将来歳をとったときに「おいしい話」に騙されないよう知見を広げておきたいためです。
不動産投資もその「横目」で見ているものの一つです。
その不動産投資の中で、特殊な部類になると思われる「軍用地投資」についてご紹介したいと思います。
まず、この軍用地投資を知るきっかけとなった書籍です。
不動産投資サイトの「楽待」さんのメルマガでこの書籍を知りました。
まず「軍用地」とは、主に沖縄の米軍基地がある土地のことです。ここを所有することにより、日本政府から毎年「地料」を得るのが軍用地投資です。
詳しくは本書を読んでいただくのが一番ですが、ざっくりどんなものなのか、投資家として気になる点をまとめてみます。
どのくらいリターンがあるの?
著者が「ローリスク・ミドルリターン」と呼ぶように、それほどリターンは高くありません。
利回り2%くらいの物件が多いようです。なお、軍用地の場合、収益をパーセントで示すより、地料に対する土地価格の「倍率」で呼ぶのが慣習なのだそうです。(50倍くらいが相場)
アパート経営なら8%とかでも「低すぎる」レベルです。たった2%の軍用地になぜ投資するのか?
その理由の一つは、毎年の地料を決めるルールにあるようです。「土地連」と呼ばれる地主の団体と防衛省の間で、「その年の地料+α」を次の年の地料にすることが決まっているようです。その増率はだいたい1.8%とのこと。
地料が毎年上がる一方で、「倍率」は相場通りなので、それに連れて物件価格も上昇していきます。つまり、インカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える、これが軍用地投資の「うまみ」です。
一番の鍵は、この「ルール」が今後もずっと続くのか、ということになります。もし軍用地投資に手を出すのなら、この辺りを十分調べておく必要がありそうです。特に、もし今後インフレが進んだ場合に、地料が物価に追従するルールがあるのかどうかが気になりますね。
誰にでもできるの?
結論から言うと、アパート経営などの一般の不動産経営より「楽」なようです。
どう「楽」なのかというと、一般の不動産のような物件ごとの「特性」が少なく投資の再現性が高いことや、買ってしまえば一切の管理が不要(というより、そもそも立ち入れない)なことが挙げられています。
300万円くらいのお手軽な物件も多いようです。それほど資金がない方でも、全額自己資金で購入できそうです。
年々人気が上がり、軍用地の価格も上がってきているようです。おいしい物件が売りに出されると、その日のうちに手を打たないと買われてしまうようです。
特に、返還予定のない「嘉手納基地」内の物件が一番人気なようです。
具体的な物件の探し方や買い方は本所に丁寧に書かれています。
なお、沖縄に在住していなくても購入・保有することもできますが、物件探し、不動産業者との関係構築、地元金融機関からの融資などの面で、沖縄に在住している方が有利なようです。
退職後に沖縄移住を考えているならば、悪くない選択肢かもしれません。
投資と人生は自己責任で。