[追想] 続続・さよならした銘柄たち(2016, 2017年編)

今日も昨日からの続きです。

●2016年に売った銘柄

金蝶国際軟件集団(0268.HK)[1.80, 2.58 HKD, +43.33%]

中国でERP(企業向け統合基幹業務パッケージ)ソフトウェアを販売する企業です。これも某有料メルマガの「中国のERPで圧倒的なシェアを誇る」みたいな記事を鵜呑みにして購入しました。

一応利益は出ましたが、業績的には再投資の効果が出ない(内部留保が利益増加につながらない)状況が何年も続いたので、2015/12本決算で売りました。

売る半年前の2015/6中間決算頃にAmazonとの提携話がでて、株価が一時的に6 HKDくらいまで上がったのですが、そんないいニュースの時に売れるはずもなく、後の祭りです。

旺旺(0151.HK)[3.24, 5.51, +70.22%]

日本の岩塚製菓をお手本にして、せんべい菓子の製造販売からスタートした台湾資本の企業です。乳飲料やアイスキャンディーも手掛けています。私は中国本土へは行ったことがないのですが、国内にいる中国人の家族が赤ちゃんに「旺旺」のロゴがあるお菓子を食べさせているのを見かけたことがあります。

この企業を買ったこと自体は正解だったと思います。

しかし、2013/12決算をピークに、売上、利益とも下げ傾向になりました。原因は「ヒットしそうな新商品がなく、競争が激化」してきたためです。2015/12決算で売りました。

●2017年に売った銘柄

Priceline(PCLN)[1,176, 1,735 USD, +47.55%]

現在はBooking Holding(BKNG)に社名変更しています。

プライスラインといえば、ネットバブルの頃に「逆オークション」で名を知られた企業ですが、今では逆オークションの売上の割合は少なく、Expediaと向こうを張るオンライン旅行予約の大手です。

何となく将来性に期待して購入したのですが、2016/12決算で、コスト増により増収減益となったことから売ってしまいました。

「5年、10年安心して保有できる銘柄か?」と自分に自問して、そうではないと判断した結果です。

変わらず有望な銘柄だと思いますが、私は再び買うことはないでしょう。(たぶん)

Shangdong Weigao Group(1066.HK)[0.29, 5.34 HKD, +1741.38%]

中国で注射器などの「使い捨て医療品」を製造販売する企業です。

私の十数年の投資歴の中で、一番長期間保有した銘柄であり、かつ、一番利益率の高かった銘柄です。

買った動機は他力本願。中国株投資を始めて間もない頃、邱永漢さんがブログで奨められていたのを、(決算内容もたいして確認せず)鵜呑み買いしたものです。(買った当時はGEM銘柄でした。)

結果は報われました。

が、売り時は少し遅かったかもしれません。株価はピークには11 HKDを超えましたが、そこから半減したくらいの価格で売ることになりました。

2016/12決算時に、売上、利益とも伸びていたのですが、内部留保と利益増加の比率が10%程度にとどまっていたので、今後再投資が報われることはないと判断して売りました。

Biostime International(1112.HK)[20.51, 25.42 HKD, +23.91%]

現在は”Health and Happiness”という社名に変更されています。

購入した時は、中国で粉ミルクの輸入事業を手掛ける企業でした。メラミン騒ぎなど、乳児用粉ミルクの安全性に不安が続いた中国で、欧州からの安全な粉ミルク輸入を扱っていました。富裕層を中心に需要は大きかったようです。

しかし、シェアの上位はネスレやダノンといった海外勢に押され、2016/12決算時のシェアは5%程度でした。

しかも、この頃オーストラリアのサプリ企業を買収して多角化を進めていました。

「長期的に保有する銘柄ではない。シェアも低く、それほど強いブランドを持っているとも思えない。」と判断して、売りました。

現在では増収は続いているようですが、利益の増加は伴っていないようです。

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この頃から、10年くらいの期間で事業内容を数値で判断することができるようになりました。(投資生活10年を過ぎてのことで、投資家としての成長が遅すぎますね・・・。)

成長している企業なら内部留保が利益増加にちゃんとつながっているか。安定企業なら十分な利益と株主還元があるか。

そして何より、「ワイドモート」あるいは強固な参入障壁があるかどうかを、ある程度はちゃんと見れるようになったと思っています。

(この記事を5年後、10年後の自分が読んで、どう思うかが楽しみです。)

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