最新号の日経ビジネスの特集がちょっと衝撃的です。
日経ビジネス ― 2月19日号特集「社員(アナタ)の賞味期限 増える『歳だけ重ね人材』」
ざっくり流れを書くと以下の通りです。
- IT化やAIの導入により、「マックジョブ」(マクドナルドのようなマニュアル化された仕事)が減り、一部の本当にクリエイティブな仕事だけが付加価値を持つようになる。
- しかし、今の大企業はそういう人材(プロパー社員)をほとんど抱えていない。大学を出て総合職として雇われ、企業に特化した仕事を真面目にしてきた人は、「マックジョブ」が得意でクリエイティブな仕事はそもそも苦手なので、再教育する価値がない。
- それを見越して、クリエイティブな仕事ができる人材を、外部から経営者層、管理者層の「キーマン」として登用する事例が増えている。
具体的な事例として、パナソニック、デンソー、ダイドードリンコ、オリックス、JT、ファナック、NECなどの「日本の有名大企業」の名前が挙がっています。
今の時点では企業側も体力も資金もあるので、「いらなくなった人」には出向先を世話したうえで、これまでの給料との差額を補填する、なんてこともできているようです。
でも、そういった外部からのキーマン登用が当たり前になってくれば、おのずといつかは終身雇用制度も放棄せざるを得なくなってくるでしょう。(従業員としてはつらいですが、株主としては当然ですよね。)
ならば、そうやって重宝されるクリエイティブな人材になればよいのですが、この特集によるとそういった才能はほとんど先天的なもので決まってしまうようです。「行動遺伝学」という学問でそれが証明されているのだとか。
でも、本当かな?と思います。
(よく言われることですけど)何かをクリエイトするといっても、音楽でも、絵でも、映画でも、小説でもそうですが、まったくのゼロから新しいものを作り出せる人などおらず、長い時間をかけて人類が作り出したものを勉強したうえで、ほとんどはすでに誰かが作ったものを組み合わせて、少しだけ自分のオリジナルを加えたものなのではないでしょうか。
もちろん、勉強と努力を重ねても成功しない人が多いのも事実でしょうけど。
60歳、70歳を超えても「まだまだ働け」といわれる世の中になってきています。すでに40代、50代の人も大変ですが、20代くらいの若い人の方がもっと大変な世の中になってきますね。なんせ平均100歳まで生きるのですから。
大学卒業してどんないい企業に就職できても、そこで「定年」(そのころには70歳とかになっている!?)まで勤め上げるのは、至難の業になってくるでしょう。
老いも若きも、ひとところにしがみついて雇われ続けるのではなく、自分で自分の人生を切り開いていかなければならない、厳しい時代になっていくのでしょう。
投資活動で資産形成して経済的自由を得るのもその一つの道、というのは締めとしてちょっときれいすぎますか・・・。
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