「正常性バイアス」という言葉があります。
心理的なバイアスの一つですが、実際には命を落としかねないようなリスクが迫っていて、理屈ではそれを理解できるはずなのに、感覚的に判断して「どうせ大丈夫だろう」とのんきに構えてしまうことを指すようです。
この正常性バイアスのために発生した悲劇として、3.11の津波や、御岳山の噴火事故などが挙げられるようです。津波警報が出ているのにのんびり構えて逃げ遅れたり、火山が目の前で噴火しているのにのんきに写真をとったりしていたり。
その正常性バイアスが発生しているのが、今の新型コロナウィルス感染だと、ここ数日でひしひしと感じるようになってきました。気づくのが遅すぎるといえば遅すぎます。しかし、世の中はまだまだのんきに構えている人が多そうです。世の中の雰囲気に流されず、しっかり自分や周囲の人の命を守っていきたいです。
私の今の職場は、いまだ在宅勤務の指示が出ていません。一応一人一台モバイルパソコンがあるので、技術的には自宅からある程度の事務作業をすることはできます。しかし、業務の性質上現場にいないと遂行できない職種のため、もし全員自宅勤務となれば事実上業務が止まってしまいます。
昼食も大勢があつまる食堂で喫食するのですが、食べながら大声で笑いながら食べる人や、食べ終わっているのにマスクもせずいつまでもダラダラしゃべっている人ばかり。
しかし、ちょっとネットを調べれば、従来は高齢者だけが重症化するといわれていたのが実は若年者でも死亡者がでていることや、亡くなった志村けんさんの事例にように、症状が出てからあっというまに亡くなったりする事実などを知ることができるはずです。
そういうニュースをメディアやネットで知ることはできるものの、実際に自分自身や身近な人に起こったことではないので、「正常性バイアス」で「たぶん大丈夫だろう」と思っている人が大半なのだと思います。
私はごめんです。
そういう人と歩調を合わせて、自分自身や周囲の人の命をリスクにさらすのは。
普通のインフルエンザなら、数日仕事を休めばまた元通りの生活に戻れますが、今回の新型コロナウィルス感染は、取り返しのつかない結果を招きかねません。
ボロボロに下げている株価の方は、のんきに構えていてOKです。投資先の企業が破綻しない限り、また元の株価に戻るでしょう。
しかし、命は取り返しはつきません。一度死んだら終わりです。
投資と人生は自己責任で。
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