インドネシアの食品会社、インドフード・サクセス・マクムール(Indofood Sukses Makmur)(INDF)を取り上げてみます。
インドネシア銘柄としてよく知られている銘柄だと思います。時々日経新聞にも取り上げられています。
事業内容
麺類、飲料、パスタなど食品全般を取り扱っています。インドネシアというお国柄、ハラル食品分野に強いようです。アフリカへの事業拡大も目指しているようです。
アジア地区を中心にブランド展開していますが、やはり米国企業などと比べるといろいろと見劣るところがあるようです。
さっそく決算内容を見ていきましょう。ここももうすぐ2017年度決算が出るころだと思いますが、2009/12決算から2016/12決算までの数字です。
なお、金額はすべてM Rupiah(インドネシアルピア)です。
売上・利益
売り上げはまあまあ順調に伸びていますが、利益やEPSは年によって凸凹が激しいです。
なお、ROAは5.58%、ROEは13.52%。ちょっと物足りないですね。
比率
利益率は最新で7.89%です。食品業界としては「普通」でしょうか。
販管費/売上の比率や税率は問題なしです。
バランスシート
資本は十分で問題ないでしょう。
利益還元と再投資の効果
還元率はだいたい30%から50%の間を凸凹推移していますね。
利益があまり伸びていないので、利益の増加額と内部流の累計の比率は10%程度にとどまっています。
米国の優良企業と比べると、やっぱり見劣りますね。
キャッシュフロー
年によりますが、巨額の投資のためフリーキャッシュフローがマイナスになっている場合があります。
この投資が、今の時点では利益につながっていない、と見るべきでしょう。
株価
実績PERは17.45です。
なお、株価はGoogle financeで見ることができます。
まとめ
すでに書いたように、財務指標を見る限りは米国の優良企業には見劣ります。
2億人の人口を抱えるインドネシア、若年人口比率の高い周辺の東南アジア諸国、そしてアフリカという今後成長が期待される市場を背景とした成長が期待されます。
しかし、低いROEや再投資の効果からは、ブランド力がそれほど強くないことが見て取れます。
ポートフォリオの主力とするには不十分な銘柄ですが、これらの成長市場を狙って、少しだけ保有してみるのもいいかもしれません。
チャートを見る限り、定期的に大きな下げがあるので、そういう時に買ってみるといいかも。
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