[書籍紹介] これを読むと外食も中食もできなくなる?「40歳からは食べてはいけない 病気になる食べもの」(南清貴)

マクドナルド、クラフトハインツ、ケロッグ、ホーメルフーズ、コカコーラ、ペプシ、ハーシーといった、長期投資家好みの企業が提供する加工食品を真っ向から否定している本です。

あらかじめお断りしておきますが、「フードプロデューサー」をされている筆者の南清貴さんという方については、ネット上で賛否両論あるようです。

否定的な意見の多くは「デタラメ」、「根拠がない」といったものです。

私も本書の中の主張で根拠を疑う部分がありましたが、それでも大半は「なるほどな」と思わせる内容でした。

この本を読むと、先日紹介した「フードトラップ」の読後と同じく、先に挙げたような加工食品やコンビニ弁当が食べられなくなりそうです。

やはり、自分で材料を買ってきて料理するのが健康には一番良いようです。外山滋比古先生もおっしゃっているように、退職されてやることがない方は、料理を始めてみるのが精神的にも、金銭的にも、健康的にもおすすめかもしれません。

本書の中でちゃんと根拠があるなと思った事項を箇条書きで並べてみます。

糖尿病の3大原因

  • 糖尿病の原因は大きく3つ。①単純炭水化物、②トランス脂肪酸、③クロム不足。

単純炭水化物

  • 筆者は「白い悪魔の三兄弟」と呼んでいますが、白米、精製された小麦粉、砂糖のことです。これをとると血糖値が急激にあがるため身体に負担をかけます。(残念ながら私が好きなアルコールもこれに含まれるようです。)
  • 単純炭水化物はブトウ糖に分解されますが、ブドウ糖をエネルギーに分解するために必要なビタミン、ミネラルは含まれていません。これらのビタミンやミネラルが不足すると、血中に糖が分解されずに余った状態になり腐敗してしまうのだそうです。
  • 一方で、玄米、精製されていない小麦、豆類、芋類といった「複合炭水化物」ではこれらのビタミンやミネラルが含まれているので、そういった事態にはならないのだそうです。
  • また、ブトウ糖を細胞に取り入れるための「ドア」の働きをするのがクロムで、このクロムも単純炭水化物には含まれていませんが、複合炭水化物には含まれています。
  • 砂糖については、そもそも人体にとって「必要性ゼロ」と切って捨てています。身体が甘いものをほしがるのは、実はビタミンC不足のサインだと。人間が狩猟採取をしていた時代にはビタミンCを接種するには果物を食べるしかなかったためこのような欲求が起こるような体の仕組みになっているとのことです。
  • 人工甘味料: 加工食品やお菓子によく使われている「アスパルテーム」は体内で分解される際に有毒なメチルアルコールを発生させるのだそうです。

トランス脂肪酸

  • 人体にはオメガ3脂肪酸と、オメガ6脂肪酸の2つの種類の必須脂肪酸が必要。このうちオメガ3脂肪酸はエゴマ油や青魚に含まれますが、意識しないと不足がちです。
  • オメガ3脂肪酸が不足すると身体は自然と油分を欲しますが、ここでジャンクフードを口にすると身体に有害なトランス脂肪酸を取り込むことになります。
  • 天然の食品に含まれるオメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸に対して、トランス脂肪酸は人工的に作られた物質です。トランス脂肪酸は、細胞がブドウ糖を取り込む「ドア」をあけることができないようにしてしまいます。そうなると、やはり血中にブドウ糖があふれる状態になってしまいます。
  • トランス脂肪酸が多く含まれる食品として、マーガリン、ポップコーン、菓子パイ、ケーキ、ビスケット、コーヒークリーム、カレールー、外食のハンバーガー、フライドポテトなどがあげられています。

その他

以下の点については、今一つ根拠がわかりませんでした。(本当なのかもしれませんけど。)

  • 企業名はあげていませんが有名なグルタミン酸調味料や、インスタント麺などに含まれてるタンパク加水分解物も体によくないと書かれています。
  • コンビニのサラダやファミレスのサラダバーについては、消毒のために次亜塩素酸ソーダにつけられた後長時間水洗いされるため、栄養素はほとんど残っていないと書かれています。野菜ジュースについても濃縮・還元の時点で栄養素がほとんど抜けているとのこと。

投資家の立場から言えば、投資先企業が消費者のことを考えて価格に転嫁できないコストをかけるよりは、不要なコストを削減してどんどん利益を上げてくれた方がよいのかもしれません。もっともそれで永続的に事業を続けられればの話ですが。自分の健康のためには、投資と消費は切り離して考えた方がいい、なんてのもちょっと嫌な話ですね・・・。

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