中国株から始めた私の投資活動も、もう16年経とうとしています。
その中で、何度も暴落に見舞われました。
最大のものは、なんといっても2008年のリーマンショックです。この時には、総資産が前年のピークから約三分の一にまで下がりました。
最近では、今年の3月のコロナショックです。
これ以外にも、中国株投資を始めてすぐに起こった「中国株ショック」なんてのもありました。(中国株投資をしていることを伝えていた知人から「大丈夫か?」なんて、冷やかし交じりの心配を受けたりしたものです。)
2020年末現在、コロナショックも軽く克服して株価は上がる一方ですが、このさきいつまた暴落が来るか、それは(少なくとも私には)予想できません。
S&P500 1年チャート:
暴落しても絶対売らなかった
大小含めて何度も暴落に見舞われましたが、単に株価が下がったからと言ってその銘柄を売ることはありませんでした。
それは、その銘柄、いやその企業の将来の業績に長期的には何の影響もないことに自信があったからです。
なによりまず、その企業が提供している製品やサービスの需要が、今後も安定しているであろうこと。
そして、その企業の優位性を裏付ける「参入障壁」(模倣困難性)に変わりがないこと。
財務的なところも、もちろん気になるところです。一般的に言えば、資本比率が高いほど(借入金比率が低いほど)安全、逆に資本が薄い企業は危険と思われがちです。
しかし、例えばマクドナルド(MCD)なんかは株主還元が行き過ぎて債務超過になっていますが、先のコロナショックで売り上げが一時的に落ちてきたときには、しっかり借入資金を調達できていました。つまり、その企業の長期的な価値が認められていれば、資金は容易に調達できるということです。
個別銘柄が一番
投資対象の「価値」を自分で判断できるという意味で、やはり個別銘柄投資が一番かなと思っています。
市場の「価格」がいくら下がろうが、「価値」を理解していれば自信をもって持ち続けることができるでしょうし、さらに手元にキャッシュがあれば、果敢に買い増しに動くこともできるでしょう。
暴落時にETFを自信をもって持ち続けられるか?
今後自分が歳を取って判断能力が劣るにしたがって、ETFに切り替えていきたいと思っています。
ただ、歳を取って株式資産のほとんどをETFに切り替えた後、また「100年に一度の大暴落」が来た時に、自信をもって保有し続けられるでしょうか?
引退後の生活費を、資産の取り崩しで賄っていれば、その資産がどんどん減っていく状況、そして、この先どこまで下がるかわからない不安に、耐えられるでしょうか?
自分なら、難しいかもしれません。
また、配当で日々の生活費をまかなえている場合でも、ETFの配当が今後どうなるかは、予想するのは難しいでしょう。
「歳を取って投資判断能力が劣る前に、ETF中心に切り替えるべきかどうか」、もう少し考えた方がいいかもしれません。
ろうばい売りしそうな投資対象は?
永続的な企業の事業内容や決算内容をしっかり把握していれば、暴落に際しても自信をもって保有し続けられます。
一方で、例えば以下のような投資対象は、暴落に際して自信をもって持ち続けることは難しいと思います。
金などのコモディティ
コモディティそのもの自体は価値を生まないので、その相場価格が今後上がる(あるいは少なくとも現状維持にとどまる)自信がなければ、継続保有は難しいでしょう。
相場を読む力のある人ならともかく、私のような凡人にそのような予想は難しいでしょう。
仮想通貨
少なくとも、コモディティと同じ理由で継続保有は難しいと思います。
加えて、個々の仮想通貨の希少価値はブロックチェーンという技術で担保されているものの、同じ技術を使って「似た他の」仮想通貨を作り出すことは簡単です。
今後もたくさんの種類が出てくるであろう仮想通貨の、いったいどれが10年後も人々から価値を認められているのか、予想するのは難しいと思います。
(思考実験ですが、たとえば、自分が10年間刑務所に入らなければならない事態になった時、自分の資産をビットコインで安心して保有できるでしょうか?)
レバレッジをかけたポジション
同じ個別銘柄でも、信用買いをしている場合は、話は別です。
日本においては、まだ米国株の信用取引はできないようですが、相場を読む自信がないのなら、仮にできるようになっても手を出さないのが吉でしょう。
まとめ
すでに書いたように、自分に投資判断能力がある間は、個別銘柄をしっかりチェックして保有していきたいと思います。
しかし、自分の判断能力が衰えたときに、本当にETFでいいのか?(そんな時に大暴落が来て、ろうばい売りをしないか?)もう少し考えてみたいと思います。
(まだまだ時間はあるはずですので・・・。)
投資と人生は自己責任で。
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