[雑談] 昭和の映画 ― バブル時代のあこがれ「汚れた英雄」、在りし日の香港の風景「ゴルゴ13―九龍の首」

Amazonプライムで見られる無料の映画の中から、昭和時代の映画を2本見ました。

当時の娯楽映画なのでストーリーは無茶苦茶ですが、当時でしか見られない風景やファッションが目を楽しませてくれます。

汚れた英雄

昭和のイケメン俳優、草刈正雄の代表作です。

原作とはかなり話が違っているとのことですが、草刈正雄演じる主人公のジゴロぶりやバブル華やかしころの「ライフスタイル」が目を引きます。

マッチ箱のように四角いBMWに乗って帰宅する主人公の自宅。

裸で泳ぐ室内プール、コンクリート打ちっぱなしの内装、白と黒を基調としたインテリア、電動で開くブラインド。

黒くつやつや光るテーブルの上で、クリスタルのグラスに高級そうなウィスキーとペリエを注ぎ、生レモンを絞った「ハイボール」をを飲みながら、外の景色を眺めて「目に見えない何か」を見つめる主人公。

数えきれないコート、上着、シャツ、靴がならんだワードローブ。

そして、いかにも「外資系」な企業の、いかにも金髪の女性社長を口説いて落とすところなんか、当時の日本人男性のコンプレックスをつつきまくっていますね。

まさに当時の「男のロマン」を描いています。

今思えば本当にあり得ないような生活ですが、バブルに心躍らされた当時の若者は、いつかはそんな生活を手に入れたいと思いつつ、四畳半風呂なし、トイレなしのアパートで日々を過ごしていたものです。

平忠彦がスタントしたバイクのシーンは、ほとんどスルーしていました。

ゴルゴ13 - 九龍の首

ゴルゴ13の実写版といえば高倉健のイメージが強いですが、本作でゴルゴを演じるのは千葉真一です。

本作品のほとんどにわたって、香港でロケされています。

今は亡き九龍城、そして旧香港空港の「アクロバット着陸」(急旋回しながらの着陸)のシーンも映像に収められています。

葉巻なんか、歯で食いちぎって、「ぺっ」て吐き捨てちゃいます。

志穂美悦子演じる女刑事の白いパンタロン。

昭和の香りのするナイトクラブ(といっても香港に昭和もへったくれもないのですが)に出没する女性たちのお化粧やファッションもまさに「昭和」のエロスです。

中盤に少しだけ日本ロケ。新幹線の車中で「この新幹線は時速200キロなのよ」というセリフも時代を感じさせます。

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まぁ、どちらの作品もストーリーはどうでもよく、ながら作業をしながら懐かしい雰囲気を楽しんだのでした。