就活生へのアドバイス ー 自分が今、就活生だったら?

※ この記事は、コロナ禍前の2019年5月に書いたものを、若干修正したものです。(2021/8/22)

結局新卒の大部分がフツーに就職している

「終身雇用や年功序列は崩壊した」とか、「日本の大企業に入っても若者は報われない」とか、いろいろなところで「煽り」が激しいですね。特に、ユーチューブとかツイッターとか・・・。

もちろん、そういう流れであることを否定はしません。「おっしゃる通り」です。

しかしそれでも、実際には、大多数の「新卒」の人たちが、 まだまだ、フツーに就職活動をして、フツーに日本の大企業に就職しているのが現実でしょう。

「若者は、サラリーマンなんかやらずに、起業しよう!」とか、「ブログやユーチューブで発信するのは元手はかからないのだから、今すぐやらない理由はない!」とか、煽る人たちがいます。

しかしそれでも、実際には、起業が成功するのは数%の割合ですし、ユーチューブやブログで生計を立てられる人は、ほんの一握りです。毎年何十万人もの新しいユーチューバーやブロガーが生まれて、皆それで生計を立てられるわけもありません。

就職人気ランキング上位の企業

就職人気ランキングはいろいろあるようですが、その一つの「キャリタス就活」のページから、何社か拾ってみます。

  • 2位 トヨタ自動車
  • 5位 三菱UFJ銀行
  • 6位 ANA
  • 8位 JTB
  • 9位 JAL

未来のことなど到底わかりません。

しかし、もし自分の親族がこれらの企業に就職しようとしたら、一言二言、言いたくなるのではないでしょうか・・・。

自動車なんてEVに取って代わられるでしょう。

フィンテックが当たり前になってきて、銀行なんて10年後存在していないかもしれません。

航空会社なんて、そもそも儲かる業種ではないですし、JALは一度破綻しています。

今、自分が就活生ならどうするか?

先の暗い日本を捨てて、海外に活路を求めるという選択肢もあるでしょう。

しかし、そんな冒険をする勇気もなく、フツーに日本の大企業に就職しようと思った場合、どこに就職したいと思うでしょうか。(希望通り就職できるものとして)

  • アクセンチュアとからのコンサル系
  • JR東日本とかJR東海
  • キーエンス(激務だが給料高い)
  • オリックス
  • サイバーエージェントとかのITビジネス系(ITゼネコン除く)
  • ソフトバンクグループ
  • アマゾンジャパン

あくまで「投資家目線」で、今後10年、20年は業績が安泰そうな企業です。(私の個人的な意見)

しかし、「従業員として」、60歳まで働けるかどうかは別問題です。

「就活生」への(個人的な)アドバイス

RCサクセションの忌野清志郎は、「この短い人生で一番大切なもの。それは俺の自由!」と歌っていました。

しかし、その自由を得るために一番必要なものが「お金」であることは、教えてくれませんでした。

もし自分が、個人的に就活生にアドバイスする機会があれば、以下のように伝えてあげたいです。

1.この資本主義の世界では、「自由」をもたらすものは「お金」である。

2.そのお金を得るためには、「節約」をして、たまったお金を「投資」をして。

3.とにかく、少なくとも10年くらい働けそうなホワイト企業に就職して。(企業研究を怠らずに)

45歳までに「億り人」になる

私はなれませんでした。

しかし、ホワイト企業に潜り込んで、20年頑張れば、1億円くらいの資産を作ることは、理屈の上では可能でしょう。

この先20年後の世の中がどうなっているかはわかりませんが、1億円あれば、ひとまず「自由」を手に入れたといってもよいでしょう。

子供がいたって、教育費も十分まかなえるでしょう。

自由を手に入れてから、やりたいことをやればいい。

例えばこんな感じ。

利率 6%
(千円)
年齢 貯蓄/月 貯蓄/年 資産
22 50 600 600
23 50 600 1,236
24 50 600 1,910
25 100 1,200 3,225
26 100 1,200 4,618
27 100 1,200 6,095
28 100 1,200 7,661
29 100 1,200 9,321
30 100 1,200 11,080
31 100 1,200 12,945
32 100 1,200 14,921
33 100 1,200 17,017
34 100 1,200 19,238
35 200 2,400 22,792
36 200 2,400 26,560
37 200 2,400 30,553
38 200 2,400 34,786
39 200 2,400 39,273
40 200 2,400 44,030
41 200 2,400 49,072
42 200 2,400 54,416
43 200 2,400 60,081
44 200 2,400 66,086
45 200 2,400 72,451
退職金 20,000 92,451

入社して3年目の24歳までは、給料も安いでしょうが、会社の寮に住むなどして倹約すれば、月5万円くらいの貯金は可能でしょう。

25歳くらいになれば少しお給料も上がってくるでしょうから、もっと頑張って月10万円。

35歳くらいになれば、主任とか、あるいは早い人なら課長とかになるでしょうから、もっともっと頑張って月20万円。

「そんなに貯めるのは無理」 ?

いやボーナスも出るのだから、頑張ればたまるはずです。

45歳くらいで退職すれば、おそらく割り増し退職金も出るでしょう。2000万くらい?

こうやってためたお金を、年率6%で回せば、45歳の退職時には「ほぼ億り人」になれる計算です。上の計算上ではちょっと足りませんが、増やしたいのなら、倹約に努めて毎年の貯蓄額を増やしましょう。

もちろん、ローンを組んで家やマンションを買ったりしてはいけません。「不動産は資産」というのは、あくまで他人に貸して収入が得られる場合だけです。自分が住んでいる不動産の価値は毎年減額しているという事実を忘れずに。

寮・社宅や家賃補助のある会社なら、そういう制度を最大限に活用しましょう。

車も、都市圏なら不要でしょう。レンタカーやカーシェアで十分。地方で移動手段として不可欠なら、3年落ちくらいのコンパクトカーで十分でしょう(新車は割高)。

生命保険なんか、全労済などの掛け捨てで十分です。職場に大手保険会社の外交員のおばさんやお姉さんが出入りしているかもしれませんが、この人たちの「取り分」を、だれが払うことになるのか考えましょう。

スマホも、とっとと格安SIMに乗り換えましょう。

若いのだから金融資産より自分に投資すべき?

それは間違いないでしょう。

でも、自分のスキルや能力を高めるために、必ずしも多額のお金をかける必要はありません。

例えば、英語や英会話の能力を磨きたいのなら、NHKのラジオ講座で十分。テキスト代の数百円を払えば、スマホやPCでいつでも好きな時に受講できます。無理に「ビジネス英会話」から入る必要はありません。誰と競争するわけでもないのですから「基礎英語1」から始めましょう。

英会話を勉強する動機が欲しいですか?

ちょっと大きめの都市ならば、NO●Aとかの講師が週末に息抜きに来る酒場があるはずです。彼らと友達になれば、無料で英会話レッスンできるうえに、もっと上手になろうという動機もわくはずです。(内向的な方には難しいかもしれませんけど。)

実際私はそうやって、英語でお話しできる友達を作って、英語を勉強するモチベーションを高めました。

会計やファイナンスだって、数千円の本をじっくり読めば、一通りのことは理解できるでしょう。

もちろん、投資だってそう。優れた本がたくさん出版されています。

どんなコンテンツであれ、何十万円ものお金を払って、教室で集合教育というのは、効率悪いですよね。そういう形でしか学べないものもあるのでしょうけれど。

スキルや能力アップのためには自分の「時間」を投資して、「お金」の方は資産作りに回しましょう。

さいごに

自分で事業を立ち上げられる人、個人の名前で食べていける人、あるいは海外に活路を見いだせるような人は、ここに書いたことなどに気にする必要はないでしょう。

しかし、そうではない「大多数」の日本の若者に、 人生半ばにして 「投資で自由に近づく道」を見つけた中年が、あくまで個人的なアドバイスをしてみました。

投資と人生は自己責任で。

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