ベトナムの安定高配当銘柄・ノイバイ貨物サービス(NCT)― 2017/12決算

ベトナム株といえば、ビナミルク(VNM)やIT企業のFPT(FPT)が有名ですが、ちょっとマイナーな銘柄を取り上げてみます。

ノイバイ貨物(NCT)は、ベトナム航空傘下でハノイ空港で貨物サービスを手掛ける企業です。サムソンやマイクロソフトが主要顧客で、ベトナムで生産した携帯端末を輸出しています。

業種的に大きな成長は見込めませんが、他社の参入も難しいと考えられます。ほぼ無借金で安定して高い利益率を上げています。(過去の記事もご覧ください。)

2017年12月決算を見てみます。

売上と利益

2016年は主要顧客であるサムソンの低迷を受けて売上、利益も下がりました。2017年はわずかながらですが回復しています。

今後も大きく成長することはないでしょうが、景気のサイクルの影響を受けながら長い目で見れば安定して推移するでしょう。

比率

販管費(SGA)の対売上比がじわじわ上がっており、これに伴い利益率が少し下がっています。

ROA、ROEはどちらもほぼ60%で、資産、資本を有効に使っていることが分かります。

バランスシート

冒頭にも書いたように、ほぼ無借金です。

利益配分と再投資の効果

ここ3年間は、利益のほとんどを配当として吐き出しています。自社株買いはしていません。

6年間の利益増加と内部留保累計の比率は82.90%です。よい数字です。今後は利益の増加も内部留保の追加もほとんどない可能性が高いですね。

キャッシュフロー

新たな投資をしていないので投資CFはほぼゼロです。営業CFをほぼそのまま配当として吐き出しています。

株価

だいたい3年分のチャートです。

PERが9.5、配当利率が約4%です。

今後のベトナムの経済発展に伴い航空貨物の需要は増えることはあっても減ることはないでしょう。

業績が景気に左右されがちな銘柄なので、気長に待てば、また昨年前半のように株価が低迷することがあると思います。その時には、買いを検討したいと思います。

株主への還元については、配当だけでなく自社株買いもしてほしいところですが、おそらく親会社の事情によるもので、期待薄かもしれません。

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