2020年・来たる暴落にどう備えるか?(備えられるか?)

来年2020年にも、あのリーマンショックを越えるような株式市場の暴落が来ると、ネット上の記事や動画チャンネルで盛んに言われ始めています。

信用の低い企業の債権を束ねて証券化し、ご丁寧にトリプルAの格付けをしたCLOという証券(ローン担保証券)の破綻が、暴落のきっかけとなるといわれています。

リーマンショックの時には、サブプライム住宅ローンを証券化したものが破綻しましたが、今度は企業向けの債権で似たことが起こっているようです。

日本のJAバンクやゆうちょ銀行が、このCLOを大量に保有しているようです。日本経済も相当な傷を負いそうです。

そして、暴落によるショックの大きさは、リーマンのときの10倍を越えるとも言われています。

本当かどうかは分かりません。

2008年のリーマンショックが発生する前から、サブプライムローンの危険性についてよく耳にしたものです。ちゃんとその危なさを理解していれば、損失を回避することもできたのだと思います。

私も一時的にではありますが、資産を大きく減らしました。2007年の香港株の「直通車」バブルで膨らんだ香港株資産が、一年後のリーマンショックで三分の一にまで減ってしまいました。食事ものどを通らない日々が続いたものです。

しかし、企業価値に変わりがないことを信じてそのまま保有し続けたので、結局その後株価が回復し、「底値で売る」愚は避けることができました。

次に来るべき暴落でも、同じように保有し続けていればよいのでしょう。レバレッジをかけているわけでもなく、損益を誰にフォローされるわけでもないので、回復するまで待っていればよいだけです。四半期ごとに成績をチェックされる機関投資家に対する、個人投資家の強みです。

しかし、できることなら、暴落に備えたい。いや、暴落をチャンスに変えて利益を上げたい。

そのために何ができるでしょうか。

空売り

個別株でやる必要はなく、日経225やS&Pなどのインデックス銘柄を空売りすることもできます。

「買いは家まで。売りは命まで」という言葉を聞いたことがあります。信用買いの損失は上限があるのに対して、空売りの損失は上限がないという意味です。

とはいえ、損切り注文を出しておけば問題はないでしょう。

いつ暴落が起きるかは予測できません。それまでの間、利息(貸株料)を払い続ける必要があります。つまり、「時間に応じて増えていくコスト」を負担する必要があります。

プットオプション

証券会社の「オプションの買い方講座」みたいなページを見ると、「翌月期限の、10円くらいのプットオプションを、保険として買い続けましょう」とかかれています。

証券会社としては、定期的に手数料が入るので、そうしてほしいのは分かります。

しかしこちらも、いつ起こるか分からない暴落がくるまで、その「保険料」を払い続ける必要があります。

トレードのスキルを付けておく

「株安円高」という言葉があるように、株価と為替には相関関係があるようです。

リーマンショックの時にも、3ヶ月かけて、1,500 pipsくらい円高にふれています。

(2008年後半のUSD/JPYチャート)

次の暴落でも、1,000 pips(10円の値動き)くらいをとることができるでしょうか。

しかし、1 pipsで1,000円という高めのレートでやっても、たったの100万円の利益にしかなりません。

それ以上のレートでやるのは、FX初心者の私にはちょっとリスクが高すぎますね。

何かいいアイデアはないかしら?

究極の手段

暴落時に手元にキャッシュがあれば、淡々とバーゲンセールの株を買っていくことができます。

でも、いつ来るかわからない暴落に備えてそのキャッシュを確保しておくということは、機会損失につながります。これも時間に応じて増えていくコストです。

サラリーマンなら一度だけ使えるキャッシュの確保手段があります。退職金です。

暴落時に退職金を手にすることができれば、全額をVOOに突っ込んで、後は布団をかぶっていて寝てもいいかもしれません。

退職金は、勤め先に対して無利子で貸し出しているのに、デフォルトのリスクがある債権です。ただし、それを返してもらうためには、退職してその後の労働収入をあきらめる必要があります。

今まで働いた分だけでも先に退職金をはらってもらえないかしら。会社に忠誠を誓わせるための「人質」なのでしょうけれど、50歳過ぎた「辞めて欲しい」従業員に先に退職金を支払ってしまえば、早めに踏ん切りがつく人も多いのではないでしょうか。

と、結論の出ない妄想でした。

投資と人生は自己責任で。